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一家全滅(つづき)2009/04/26

あけて日曜日。

主催の静岡県舞台芸術センターの担当の方の温かいご配慮とたまたま持っていた総合感冒薬も効いたか、なんとか朝ごはんは食べられる程度に回復する。

その後、今度は公開で水野先生のレクチャーを再度拝聴。最後に質問もさせていただく。たいへん丁寧にお答えくださり、感激。

質問の要点(直接そう聞いたわけではないが背後の関心の核)は二つ。

私は長い16世紀と長い20世紀を対比させるのに対し、水野先生は長い16世紀と21世紀(1968-2050?)を対比させる考え。その根拠はなんなのか。

私は長い16世紀と長い20世紀に近世帝国というある種の定常状態をみているが、水野先生は長い16世紀にはじまった近代資本主義という爆発期は今日まで続いており、それが限界にきたという立場。資本主義の量的達成の凄まじさはたしかに無視できないが、歴史観としてみた場合に、資本主義=近代≒ヨーロッパを特権化する構成にならないか。

回答の収穫は二つ。

水野先生は、長い16世紀の現代的類比先をどう同定するかについては、さしあたってかなり幅をもって考えておられるよう。(それと表裏して近世の評価にも含みがあるかも。)

水野先生の想定する今後の定常状態は、長期的にはゼロ成長だが短期的にはきわめてvolatilityの高い状態を指すよう。(これを「定常状態」と呼ぶのはかなりプロヴォカティヴ。ネグリ/ハートの帝国に近い状態?)

水野先生と名刺を交換して、新幹線に乗り、京都へ。道すがら学生からのメールに返事を書く。

帰宅すると、ほっとしたか、起きていられなくなり、おかゆを一杯だけすすって、すぐ就寝。