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土佐科研2009/06/30

先週の金曜日と土曜日は神戸大学の土佐弘之先生が代表の「ネオリベラリズムとグローバル・ガヴァナンスの変容に関する総合的研究」という科研の研究会。私は連携研究者などで気楽に参加(と思っていたら、次回は報告してくださいと言われてしまった)。

金曜日は、報告二つ。

ひとつめは中野佳裕さんの報告「戦後国際政治におけるイマジナリーの問題」。かなりハイブラウな思想的研究。私などには一知半解だが、どうやら、経済的なものを経済的なものとして認識させしめている枠組みに対する批判を遂行したいということのよう。特にフランスの反功利主義思想をとりあげての研究。Serge Latoucheというのが熱いらしい。イマジナリーの概念も、このラトゥーシュのものとのこと。難解な概念で残念ながら飲み込み切れなかった。ただ「経済的なもの」が「近代社会の自然秩序」として表象される経路を追うための思想的ツールとして位置づけられているようで、そう聞くと僕としては、ラトゥールのactantの理論とどう違うのかが気になるところ。ご本人も報告の中で言及されたので、「中野さんがなさりたいことは、ラトゥールがWe Have Never Been Modernでやったことを、経済の領域でWe Have Never Been Homo Economicus的にやるってことなんてすか」とぶしつけに聞いてみたが、空振り。今後の展開にワクワク。

ふたつめはICUの前田幸男先生の報告「ネオリベラルな世界秩序と地理」。パノプティコン/監視社会論の最新の展開についての密度の濃いマッピングを提供してくださる。めちゃくちゃ勉強になる。しかも整理にエッジが効いていて面白かったあ。ご報告をもとにさっそく自分用の読書リストを作成(別エントリーで)。勉強しにかかる。

土曜日は、海外からのゲストの報告が予定されていて、できれば出たかったのだけれど、土曜日の学会のパネリストが先約で入っていたので、泣く泣く欠席。残念。