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水曜日2009/06/24

少し遅めに出勤し、途中で夜に予定されている学部ゼミの自主交流会ののための差し入れを買う。

午前中は読書。

昼休みに、学部ゼミの面談2件。これで3回生は全員タームペーパーの指針が確定。

そのあと飛び込みでもうひとり面談。

4時間目は学部ゼミ。4回生ひとり、3回生ふたりの報告。

5時間目は院ゼミ。院生ひとりの研究報告と輪読Adas, Machines as the Measure of Menの第二章。

輪読の報告担当はロシアからの留学生。彼女が英語の歴史書(しかも史料のかなりの部分はフランス語)を流暢な日本語で報告するのに、いまさらながら舌を巻く。
実は第1章も韓国からの留学生が担当したのだが、かれの報告も圧巻だった。あまりに自然すぎてそのすごさに気が付きさえもしないほどだった。彼との付き合いは長いが、私が自分でレジュメを切ってもあそこまでキレイにはまとめられないだろう。もともとたいした藍ではないとはいえ、出藍の誉れとはこのことだ。

この章の対象は、啓蒙主義期。しだいにヨーロッパの他者評価の基準が社会制度やひとびとのモラルといったものから、科学やマテリアルな達成のほうに傾いてくる。また他者評価を正当化する言説が科学のレトリックを帯び始める。

メンバーのひとりが、この本がほぼ同じ主題を扱っていながら、すでに有名になっていたはずのサイードの『オリエンタリズム』にまったくなんの言及もないことを指摘する。いわれてみればたしかにその通り。おそらく意図的な無視だと思われる。両者を並べて読むと面白そうだ。今後読み進める楽しみがひとつ増えた。

ゼミはいつもどおり6時間目に延長。終了後、学部ゼミのゼミ生たちが開いていた自主交流会に合流。最後の30分だけ参加する。

いささか疲労を感じて、京都駅まではタクシーで帰る。背中に痛みがあり、この週末、体力的にもつかどうかやや不安。